2006年 07月 27日
懺悔 |
うちのお店の隣の隣に、なぜかカット専門店がある
そこはカット料金1000円を歌い文句に売り出しているところで
やはり中には1000円という魅力に惹かれ、ズルズルーと入っていかれる方もいらっしゃる。というか、結構いるみたいですよ。
客層は特に男と限らず老若男女問わず、様々な方が入っていくのを見かける
あそこがオープンした当初は、チラシを持ってうちのお店に間違えて入ってこられる方も少なくはなかった。というかいまだにそれは続いているのであった
入ってきて、明らかにこの人は違うやろ!という方、例えば禿げたおっさんとかね、
そいいう方なら、「うちは1000円のカット専門店ではないですよ~」と速やかに迷わず対処できるのだが、中には腰の曲がったお婆ちゃんとか、腰が曲がってなくてもお婆ちゃんとか、明らかに金持ってなさそうなヤンキーなアンチャンとか・・・ん、どっちだ?とビミョ~な人もいる訳で、この問題にははなはだ困り果てているのだ。いまだに・・・・
1000円という金額に魅力を感じる人もいるが、逆に、え、1000円ってど~よ、と見下げる人もいるわけで、例えば後者の人に「1000円の店と間違えてませんか?」なんて聞いちゃったらば、失礼にあたるし、実際そういう事は一度あったしね・・・20代の男の子でね、雰囲気的にこの子は美容室じゃないべと勝手に感じちゃったわけね、そんで聞いてみたらさ、「え?1000円カット?違いますよ」はき捨てるように言われた。僕がそんな安っぽい男に見えますか?みたいなね雰囲気をかもし出して、少し機嫌を損ねた様子だった・・・したがって私は丁重に謝ったわけで・・・
あああああ、ホンット面倒だよー
最初は親切に教えてあげてたんだけどね
いっそのこと、何も言わずにその人が明らかに間違えていると分かっていたとしてもだ
シラーーーっとやっちゃおうか!!と思ったりもするのだ
あまり大きな声では言えないが時々やっちゃってるけどね
お会計の際に、1000円札一枚だけ出されてる方とか・・・時々いらっしゃる・・・
そこでうちのカット料金を告げると慌ててまた財布を取り出す方とかいらっしゃる・・・
中には、え、ここ1000円じゃないんけ?と聞いてこられる方もいるけど
「あ、もしかして1000円のカット専門店と間違われました?すみません。ここは美容室なんです」としらじらしくもそう言う。
言っときますが、いつもではないですから!時々ですから・・・・
あああ、何故わたしはこんなにも罪悪感を感じなければならないの・・・・
そして今日も朝一でビミョーーーな方が来店されたのだ
60代とおぼしき女性(間違えて来られるナンバーワン)
また私はいつものように迷う
聞くべきか、また聞いて失礼にあたったら困るし・・・・かといって・・・・・
いいや!入っちゃえ!!
最初は「えーくそ」と開き直り確実に悪魔が勝っていたはずなのだ・・・・・がしかし
わたしはその方のカットを入りながら
雑誌を持つ手に注目した
その手はシミだらけの皮が厚くシワシワの手、多分、土を触ってる手だ
きっとこのお婆ちゃんは畑をやってる。そしてイコール梅干しを作ってる!と見た
わたしは早速梅の話を持ち出したところ、案の定、私の感は当たっていた
ここで少し話を中断しますが
私も以前述べたように梅を作っている最中なのですが、
いつもはスーパーで南高梅を買い本を見てその通りに作っていたのですが
今年は今までとちょっと勝手が違うのです。というのも、今年は地元の梅でしかも
色も違うし堅さも違う。果たして本の通りで良いものか・・・・自信がないわけで・・・
地元の梅は地元のやり方が一番だと思うし地元で長年作ってるプロ(お婆ちゃん)の
話が聞きたいと思っていたところなのですよ
それで話を戻しますね
え~~、いろいろ教わりました!
丁寧に分かりやすくね!しまいには紅しょうがの漬け方まで教わりました
そしてやはり、本とは違うところもあったしコツまで教えてくれました
お婆ちゃん、ほんと、有難うございました!
そう、わたしとそのお客様は梅の話で意気投合しちゃった訳ですよ!
と、そこでわたしはハッと我に返る
私は確か最初・・・迷って・・・親切に間違っていたら教えてあげて・・・・
イヤ、教えてあげて・・・・ないじゃないか!!!
ああああああああ、お客様、ごめんなさい・・・・・
わたしはこんな親切なお客様に何てことを!!!
まるでアレだ、悪徳商工が年寄りのお婆ちゃんに布団を売る
それとあまり変わりないんじゃないか?
ああああああああ、凄い罪悪感に苛まれた・・・・
・・・・・いやまて、まだそうと決まったわけではないじゃないか
そう、このお客様もさっき、梅の話で意気投合してるとき、こう言ってた
「梅も、安けりゃいいってもんじゃないよ。やっぱり、色がきれいで形がいいほうが、美味しく漬かる」って!!言ってた!確かに!
このお客様が梅だけではなくカットもそうだとその時言って欲しかった・・・(涙)
しかし、まだそうと決まったわけではない
よし、うちの店と1000円の店との差別化を図ろう!
噂では、あそこはカット後シャンプーはおろか、ブローもろくにせずチャッチャーと
終わってしまうらしい。その代わり時間が早い。
そこで時間はかなわないとしても、なるべく速やかにサービスを図る
しかし、お客様の希望でシャンプーはいいと言われてしまった(やばい、怪しい、やっぱり間違えてるのかな?と少し焦る)
それなら、入念な肩もみ!そして御呼ばれ向きの入念なブロー(年配の方は喜ぶ)
あくまでも速やかに速やかに
そして、避けられぬお会計の時がやってきちゃった
あああ、どんなシチュエーションが繰り広げられるのか・・・・
わたしはまた「すみませーん、ここは美容室なんですよ」と言わなければならないのか
しかし、今回だけはシラーっとは言えないな
たっぷり罪悪感、自己嫌悪感に押しつぶされるであろう・・・・
私はカット料金を告げようとチラッとお客様の手元を伺った
あ、
お客様はすでにお札を3枚ほど出して次に出すのを待っているではないか!
ああああああああああああああああ・・・・・・・・・・・・・
神様仏様、ありがたやありがたや・・・・・
お客様の周りには一気に花が咲き誇り、輝かしい光までが射して見えた
わたしはなんて愚かな、心の乏しい、哀れな人間なのだ
お客様、本当に有難うございました
そこはカット料金1000円を歌い文句に売り出しているところで
やはり中には1000円という魅力に惹かれ、ズルズルーと入っていかれる方もいらっしゃる。というか、結構いるみたいですよ。
客層は特に男と限らず老若男女問わず、様々な方が入っていくのを見かける
あそこがオープンした当初は、チラシを持ってうちのお店に間違えて入ってこられる方も少なくはなかった。というかいまだにそれは続いているのであった
入ってきて、明らかにこの人は違うやろ!という方、例えば禿げたおっさんとかね、
そいいう方なら、「うちは1000円のカット専門店ではないですよ~」と速やかに迷わず対処できるのだが、中には腰の曲がったお婆ちゃんとか、腰が曲がってなくてもお婆ちゃんとか、明らかに金持ってなさそうなヤンキーなアンチャンとか・・・ん、どっちだ?とビミョ~な人もいる訳で、この問題にははなはだ困り果てているのだ。いまだに・・・・
1000円という金額に魅力を感じる人もいるが、逆に、え、1000円ってど~よ、と見下げる人もいるわけで、例えば後者の人に「1000円の店と間違えてませんか?」なんて聞いちゃったらば、失礼にあたるし、実際そういう事は一度あったしね・・・20代の男の子でね、雰囲気的にこの子は美容室じゃないべと勝手に感じちゃったわけね、そんで聞いてみたらさ、「え?1000円カット?違いますよ」はき捨てるように言われた。僕がそんな安っぽい男に見えますか?みたいなね雰囲気をかもし出して、少し機嫌を損ねた様子だった・・・したがって私は丁重に謝ったわけで・・・
あああああ、ホンット面倒だよー
最初は親切に教えてあげてたんだけどね
いっそのこと、何も言わずにその人が明らかに間違えていると分かっていたとしてもだ
シラーーーっとやっちゃおうか!!と思ったりもするのだ
あまり大きな声では言えないが時々やっちゃってるけどね
お会計の際に、1000円札一枚だけ出されてる方とか・・・時々いらっしゃる・・・
そこでうちのカット料金を告げると慌ててまた財布を取り出す方とかいらっしゃる・・・
中には、え、ここ1000円じゃないんけ?と聞いてこられる方もいるけど
「あ、もしかして1000円のカット専門店と間違われました?すみません。ここは美容室なんです」としらじらしくもそう言う。
言っときますが、いつもではないですから!時々ですから・・・・
あああ、何故わたしはこんなにも罪悪感を感じなければならないの・・・・
そして今日も朝一でビミョーーーな方が来店されたのだ
60代とおぼしき女性(間違えて来られるナンバーワン)
また私はいつものように迷う
聞くべきか、また聞いて失礼にあたったら困るし・・・・かといって・・・・・
いいや!入っちゃえ!!
最初は「えーくそ」と開き直り確実に悪魔が勝っていたはずなのだ・・・・・がしかし
わたしはその方のカットを入りながら
雑誌を持つ手に注目した
その手はシミだらけの皮が厚くシワシワの手、多分、土を触ってる手だ
きっとこのお婆ちゃんは畑をやってる。そしてイコール梅干しを作ってる!と見た
わたしは早速梅の話を持ち出したところ、案の定、私の感は当たっていた
ここで少し話を中断しますが
私も以前述べたように梅を作っている最中なのですが、
いつもはスーパーで南高梅を買い本を見てその通りに作っていたのですが
今年は今までとちょっと勝手が違うのです。というのも、今年は地元の梅でしかも
色も違うし堅さも違う。果たして本の通りで良いものか・・・・自信がないわけで・・・
地元の梅は地元のやり方が一番だと思うし地元で長年作ってるプロ(お婆ちゃん)の
話が聞きたいと思っていたところなのですよ
それで話を戻しますね
え~~、いろいろ教わりました!
丁寧に分かりやすくね!しまいには紅しょうがの漬け方まで教わりました
そしてやはり、本とは違うところもあったしコツまで教えてくれました
お婆ちゃん、ほんと、有難うございました!
そう、わたしとそのお客様は梅の話で意気投合しちゃった訳ですよ!
と、そこでわたしはハッと我に返る
私は確か最初・・・迷って・・・親切に間違っていたら教えてあげて・・・・
イヤ、教えてあげて・・・・ないじゃないか!!!
ああああああああ、お客様、ごめんなさい・・・・・
わたしはこんな親切なお客様に何てことを!!!
まるでアレだ、悪徳商工が年寄りのお婆ちゃんに布団を売る
それとあまり変わりないんじゃないか?
ああああああああ、凄い罪悪感に苛まれた・・・・
・・・・・いやまて、まだそうと決まったわけではないじゃないか
そう、このお客様もさっき、梅の話で意気投合してるとき、こう言ってた
「梅も、安けりゃいいってもんじゃないよ。やっぱり、色がきれいで形がいいほうが、美味しく漬かる」って!!言ってた!確かに!
このお客様が梅だけではなくカットもそうだとその時言って欲しかった・・・(涙)
しかし、まだそうと決まったわけではない
よし、うちの店と1000円の店との差別化を図ろう!
噂では、あそこはカット後シャンプーはおろか、ブローもろくにせずチャッチャーと
終わってしまうらしい。その代わり時間が早い。
そこで時間はかなわないとしても、なるべく速やかにサービスを図る
しかし、お客様の希望でシャンプーはいいと言われてしまった(やばい、怪しい、やっぱり間違えてるのかな?と少し焦る)
それなら、入念な肩もみ!そして御呼ばれ向きの入念なブロー(年配の方は喜ぶ)
あくまでも速やかに速やかに
そして、避けられぬお会計の時がやってきちゃった
あああ、どんなシチュエーションが繰り広げられるのか・・・・
わたしはまた「すみませーん、ここは美容室なんですよ」と言わなければならないのか
しかし、今回だけはシラーっとは言えないな
たっぷり罪悪感、自己嫌悪感に押しつぶされるであろう・・・・
私はカット料金を告げようとチラッとお客様の手元を伺った
あ、
お客様はすでにお札を3枚ほど出して次に出すのを待っているではないか!
ああああああああああああああああ・・・・・・・・・・・・・
神様仏様、ありがたやありがたや・・・・・
お客様の周りには一気に花が咲き誇り、輝かしい光までが射して見えた
わたしはなんて愚かな、心の乏しい、哀れな人間なのだ
お客様、本当に有難うございました
by hp-amg2
| 2006-07-27 13:32